ビジネスについて学びはじめる

ちょっと前からThe Personal MBAという本をちょびちょびと読んでいる。

著者は大学のMBAコースを、大金払って現場では役に立たない知識を教えるところと批判し、自分で勉強したほうがいいという意見を持っている。

本の構成は、大きく「ビジネス」「人」「システム」に分けられ、それぞれいくつかの章が割り当てられている。 システムというのはITシステムとか生産システムなどではなく、それらを含む、ビジネスを回すのに伴う活動全般を指してるっぽい。

ビジネスについては、まずビジネスを構成するプロセスとして5つを挙げ、それぞれについて1つの章を割り当てている。 各章のタイトルは

  • Value Creation
  • Marketing
  • Sales
  • Value Delivery
  • Finance

となっている。

このように、活動全体をビジネス、人、システムに分け、さらにビジネスであればそれを5つのプロセスに分類した上で、各分類に関連する言葉と考え方を1つずつ紹介する、というスタイルになっている。 ひとつの節がひとつコンセプトの説明になっていて、本全体として用語集のように見えなくもない。

ちなみに「人」についての章は

  • Human Mind
  • Working with Yourself
  • Working with Others

「システム」に関する章のタイトルは

  • Understanding Systems
  • Analyzing Systems
  • Improving Systems

となっている。

人はそもそも言葉を知らなければうまく考えることもできない。 この本はビジネスという分野に関して、そもそも何を考えればいいのかすらわからないという人が、考慮しなければならなくなるであろう範囲の全体と、知っておくべき、あるいは知っていると便利かもしれない概念、それらを使った考え方の最初の取っ掛かりを得るのに良い内容かと思う。

著者のそもそもの活動が、有益なビジネス書のリストをブログで紹介することから始まったということもあり、この本の中でも、トピックについてもっとくわしく知りたい人向けに別の書籍を紹介しているのも便利。

The Personal MBA: Master the Art of Business

The Personal MBA: Master the Art of Business