ウィキノミクス

ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ

ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ

インターネットなどの影響で、モノづくりなどの行為が組織から個人へ、会社内製型からオープンなスタイルへと変わりつつありますね、という内容の本。

しょっぱなにゴールドコープという金採掘会社の話が出てくるのだが、最近読んだ本のなかでこの会社が取り上げられているのはこれで3回目ぐらいだ。この会社は自社所有の鉱山のデータを公開して、このデータから金のありかを探り当てたら賞金を差し上げます、という画期的なコンテストを実施し、結果として金の採掘量も増えて株価もズンズン上がったそうだ。面白いのはそのコンテストのきっかけが、この会社のCEOがLinuxの成り立ちについての話を聞いたことだったという点だ。公開して外部の協力を利用するというオープンソースの発想を金の採掘に応用したわけだ。

この会社のほかにもP&Gなどの有力な企業が研究のスピードを上げるために積極的に社外の研究者の力を借りようとするようになったという話もある。

そうした例をいろいろ挙げて新しいモノづくりのパラダイムを捉えようとしている。