ビジョナリーカンパニー

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

息長く各分野で活躍している企業とそのライバル他社の違いを調査した大学での研究を読み物にした本。

10年くらい前の本だが、最近になってはじめて読んだ。原題はBuild to Lastで、その表題の通り長続きしている企業に注目してその企業が長続きしている要因を探ろうとしている。取り上げられている企業はGE、HP、P&GMotorola、SONY、Johnson & Johnsonなど誰もが知っているところが多い。そのせいで「取り上げている企業がグレート過ぎて参考にならないよ」というツッコミを受けたそうだ。それを受けて次の調査では、平均的だった企業が飛躍したケースを調べ、それはビジョナリーカンパニー2(原題:Good to Great)という本になっている。

本書では、長続きするグレートな企業を作るためのポイントを次のようにまとめている。

  1. 時を告げるのではなく、時計をつくる
  2. ANDの才能
  3. 基本理念
  4. 基本理念を維持し、進歩を促す

これだけだと抽象的過ぎて、本文を読んでいない人にはなんのことやらわからない。もうちょっと具体的な表現で言い換えてみるとこんな感じか:

  • カリスマ経営者よりは会社の仕組みづくりのほうが重要
  • 安易に取捨選択するのではなく全て手に入れられるよう知恵をしぼるようにしよう
  • 状況によって揺らぐことのない、会社にとっての根本的な価値感を自覚・共有しよう
  • 価値観から外れないところで常に進歩し続ける仕組みを持とう