いなばうあぁ

最近聞かない日がない言葉、「イナバウアー」。
猫もしゃくしもイナバウアー
先の副将軍の印籠も及ばないイナバウアー


技の高度さを競う採点基準になったフィギュアスケートに対するアンチテーゼとして使われた技(?)が正義のシンボルというか金メダルの決め手というか、なんだかとっても素晴らしいもののように扱われているのが面白い。たぶんテレビ業界の人を含む一般の人がフィギュアスケートについて語る言葉を持たず、「4回転ジャンプ」とか「イナバウアー」といった技の名前を出して「4回転なんてすごいよね〜」とか「イナバウアーって優雅だね〜」と言ってみるのが限界だから、「イナバウアー」という言葉を連呼するしかない現状があるんだろう。まあ、ぼくもそんなもんですが。


高度な技を競うのか、優雅さを競うのか。
今回のオリンピックでは優雅さや観客を魅了するすることを重視した荒川さんが優勝したので、「やっぱりフィギュアスケートは優雅さを競わないと」なんて人もいそうだが、僕としては順位を競うなら技ごとにポイントを割りふって足し合わせるというやり方のほうがわかりやすくて良いと思う。ショーとしてのフィギュアスケートと技を競うフィギュアスケートを明確に区別してやればいいんじゃないですかね。
オリンピックでは技を競っていただいて、ショーで華麗さを競っていただく、と。


大掃除の日にワックスを塗りたくった床の上でイナバウアーをする小学生が全国にウン十万人出現すると予想してみる。そのうち背中を反ったときに転んで頭から床に落ちるやつが何百人か出てきて、担任の先生が「イナバウアー禁止令」を発する学校が何十件か・・・・・・だからなんやねん。