デジカメを知る

最近一眼レフのデジカメが気になりだしたのだが、実際のところ今持っているコンパクトデジカメすらフル活用しているとは言い難い。しかも、一眼レフのデジカメにできてコンパクトデジカメにできないことがなんなのかすらわかっていない。そもそもデジカメのスペックの意味もおぼろげにしかわかっていない。そこで今更ながらにカメラについて調べはじめた。

絞り、シャッタースピード、F値、被写界深度・・・いろんな言葉が出てくるが、要するにフィルムやCCDなどの受光部分(撮像素子)に「どれだけの時間でどれだけの光をあてるのか」がポイントのようで。

撮像素子に対して弱い光を長い時間かけても強い光を短い時間かけても、光の総量が同じなら同じ明るさの写真になる。しかし、短時間で光を集めるには撮像素子の感度を上げる必要があってその結果ノイズの多い写真となり、長時間かけて光を集めるにはカメラがぶれないように三脚などで固定する必要が出てきて面倒くさい。だからその間で妥協点を探すことになるわけだが、そこに正解はない。撮影対象が高速で移動するものなら0.1秒の撮影時間でも長すぎるし、暗い場所で撮影するなら嫌でも長い時間シャッターを開いていないと何も写らない。だから撮りたいものによってカメラの設定を変えることになる、と。

ズームの度合いを変えることも撮影にかかる時間に影響を与える。ズームを2倍にすると同一の対象物でも写真に占める面積は4倍になる。一方で対象物からカメラに入ってくる単位時間あたりの光の量は変化しないので、単位時間あたりの光の密度は四分の一になる。だからズームを2倍にしてズームなしと同じ明るさがほしければ時間が4倍かかることになる。

ピントの話はややこしそうなのでとりあえず保留。カメラの光軸方向でくっきりと写る範囲を被写界深度(Depth Of Field)と呼び、絞りを強くして長時間かけて撮影すると被写界深度は広くなり、絞りを開放して短時間で撮影すると被写界深度は狭くなって対象の前後がぼけた写真になるらしい。


ひとまずこの程度の知識でもって所有しているコンパクトデジカメを見直してみた。

  • 絞りをいじる手段はない(オートフォーカスとの兼ね合いで自動で決めているのかな)
  • シャッタースピードは最低値の変更ができるものの、その他の設定や周辺の明るさによってカメラが自動で決めるっぽい
  • 撮像素子の感度はISO100, 200, 400, 800, 1600のどれかを指定できる

さあ、これで何ができて何ができないのか。

  • シャッタースピードの下限と撮像素子の感度を上げれば動きの速いものもとれる、か?
  • シャッタースピードの下限を下げてカメラを固定させれば暗いところも撮影できそう
  • ぼけ写真の取り方はわからん
  • ズームを上げてなおかつ動きの速いものをとるというのはしんどそう


そんな調べ物をしていたら日も暮れてきたので、試しに暗い場所でシャッタースピードを落として撮影するのだけ試してみた。

これはシャッタースピードの下限を1秒(デフォルトでは1/8秒)にして撮影したもの。おまかせモードみたいな設定で撮ったら真ん中の明るい部分以外はほぼ真っ暗だったので、それと比べれば格段の進歩かと。

今日の段階としては僕にはこのコンパクトデジカメで十分じゃないかという考えだが、「ああもっときれいな写真が撮れるようになりたい」と思うようになりドツボにはまっていく人の気持ちはわかる気がした。