発想する会社!

発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法

発想する会社! ― 世界最高のデザイン・ファームIDEOに学ぶイノベーションの技法

IDEO(アイデオ)というプロダクトデザインの会社について書かれた本で、この会社が問題に対してどのように取り組んでいるのかが描かれている。ブレインストーミングとプロトタイピングが主な手段だと言われると「なんだ、そんなもんか」と思うかもいしれないが、IDEOではブレインストーミングを効果的なものにするためにいろいろ配慮していて、参加者全員が知恵を搾り出しつくすことができるように気をつけている。

プロトタイピングはブレインストーミングで出されたアイデアが見込みあるかどうか検討するために、頭の中だけで考えるのではなく手で触った感じだとか実際の利用場面で問題なく使えそうかといったことを感覚的に評価できるものを作る行為だ。プロトタイピングを実行するには考えるだけではなくすばやく手を動かして何かしら形あるものを作る能力が必要であり、デザイン会社であるIDEOがプロトタイピングを積極的にやってることは驚くことでもないだろう。

プロトタイピングは何もプロダクトデザインのように形あるものを作るときだけのものではなく、ソフトウェア開発のときでも数学の問題を考えるときでも実行できることだ。例えばソフトウェア開発であればユーザインターフェイスを検討するときに画面を紙に書き出して、操作とそれによる画面の遷移を検討できる。ようするに検討したいことや検証したいことするのに最低限必要な要素を持った、手早く作れる模造品(図なども含む)を作るということだ。IDEOでは解に短時間でたどり着く手法としてプロトタイピングの実践を徹底しているということ。


ものづくりにおけるプロトタイピングの重要性については「インクス流!」でも説かれていたしなぁ。

インクス流!―驚異のプロセス・テクノロジーのすべて

インクス流!―驚異のプロセス・テクノロジーのすべて


考えてみればアジャイル開発というのはプロトタイピングの重ね塗りが製品になる、って感覚の手法なのかも。

プレイズ・ワイエムオー

プレイズYMO(初回限定生産)

プレイズYMO(初回限定生産)

YMOをラテン音楽にアレンジしたもの。どっちかというと暗いYMOの音楽がいくらか軽妙な感じになってる。そんなことより作者がチリの首都サンチアゴに在住のドイツ人というのがなんとも斬新。アンビエントをやってた人がラテンにはまってチリに移住した人らしい。